雨の日の小さな物語ーあじさいとカタツムリの不思議な関係
- Gooby Goofy
- 6月10日
- 読了時間: 3分

こんにちは、FLORISTです🌱
雨音をたたえる季節に咲く、静かな花の物語。梅雨どき、しとしとと降る雨の中でふと目にする風景。しっとりと咲き誇るあじさいの葉の上を、のんびりと這うカタツムリ。その姿に、日本人の多くはどこか懐かしさを感じるのではないでしょうか。子どもの頃の絵本や図鑑にも、紫や青のあじさいとカタツムリはしばしばセットで登場します🐌でも実際のところ、なぜカタツムリはあじさいによくついているのでしょう?今日は、そんな素朴な疑問をめぐって、小さな生き物と花の関係性を覗いてみましょう。
あじさいとカタツムリの「雨」をめぐる共通点
カタツムリは乾燥が苦手で、湿度の高い場所を好みます。体の表面から水分が蒸発してしまうと命にかかわるため、雨の日や湿った場所にいるのが基本です。そして、あじさいはご存知の通り「梅雨の花」。雨をたっぷり受けながら生き生きと咲く植物です。この「湿気が多い」「日陰が多い」「雨が降りやすい」環境は、まさにカタツムリにとっての理想郷。
あじさいの大きくてやわらかい葉は、まるでカタツムリの傘のように雨をやさしく受け止めてくれます🌿葉の上でじっとしていれば、雨に濡れすぎることもなく、身を隠すにもぴったり。そして、葉の表面にはうっすらと苔や藻が生えていたり、小さな虫がいたりして、カタツムリにとっての「おやつ」になることも。
つまり、あじさいはカタツムリにとって、
◎ 安全な居場所
◎ 湿度がちょうどいい
◎ エサも見つけられる
という、ありがたい存在なのです。

実はあじさいの葉は毒がある?
ところで、少し意外かもしれませんが、あじさいの葉には「毒性」があります。摂取すると人や動物にとって有害な成分を含むため、食用には向きません。カタツムリも、あじさいの葉自体をむしゃむしゃ食べているわけではないのです。
ではなぜ葉にいるのかというと、「食べにきた」のではなく、「過ごしやすい場所だった」から。あじさいは食べられる対象ではなく、あくまで“暮らしの場”として利用されているのです。このあたりの微妙なバランスも、自然の知恵ですね。

自然界のゆるやかなつながり
あじさいにカタツムリがいる理由を知ると、ただの風景が少し違って見えてきます。カタツムリが葉の上で雨宿りしている姿は、梅雨をやりすごす小さな命のたくましさを感じさせてくれます。一方のあじさいは、そんな命たちをそっと受け入れる、包容力のある植物。まるで、見えない傘を広げて「ここにいてもいいよ」と語りかけているようです。
花と生き物が、それぞれの命のリズムを大切にしながら、ふわりと重なり合うように共存している風景。それは、私たちが人と人との関係性の中で見失いがちな「優しい距離感」を思い出させてくれますよ。
ー 花と生きもの。いのちのめぐりの中で ー
FLORISTが届けたいのは、単に「きれいな花」だけではありません。花が咲く環境、花のそばにいる生き物、そしてそれを見て心を動かす人々。それらすべてがつながってこそ、花のもつメッセージがいきいきと輝くのだと思っています。あじさいにカタツムリがついているのは、ただの偶然ではなく、自然の中で生まれた必然の美しさ。そんな優しい関係が、私たちの暮らしの中にも少しずつ広がっていきますように。
FLORISTでは、季節ごとの花々を取り入れたデザインや、特別なシーンにぴったりの華やかなアレンジまで、さまざまな作品が日々生み出されています。ぜひお気に入りのアレンジを見つけてみてください🌱
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